真昼のお風呂。 | デジタル編集者は今日も夜更かし。

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出版社に在籍していながら、仕事はネット、携帯などデジタル企画のプロデュース。

もし雑誌をやっていたら記事にしたかもしれない様々なネタを、ジャンルにこだわらずコラム風に書いてみる。アナログ志向のデジタル編集者は、相も変わらずジタバタと24時間営業中!


真昼のお風呂


今週末、ほぼ2か月ぶりに、のんびりと過ごすことができた。


仕事メールは、土日合わせて10通未満。

胃が痛くなるようなプレッシャーと控えている仕事量は相変わらずで、たまには逃げ出したくなることもある。

どうしても高速のネット環境で確認しなくてはイケナイ時間指定の仕事があって、パソコンの前を離れることができなかったので旅には行けず、ココロだけの逃避行。ホントは上手な気分転換でなんとかしたいところだが、いまは逃げなくてはとても救われないボクのココロのていたらく。逃げ切れるわけはないのだが。 。


土曜日は、昼間から風呂をたてた。風呂場の窓とブラインドを開け、冬の日射しと空気を少しでも、と取り込んで、露天風呂気分。

何度も読んでいる樋口有介の『誰もわたしを愛さない』を持って、長風呂を決め込む。アイロニーに溢れた言葉遊びに終始する会話と、冗談のような人間関係を楽しみながら、カラダの芯まで解きほぐす。


たとえ、それが自宅の風呂であったとしても、昼間の風呂は格別だ。

いつもは、仕事が終わる深夜3時、4時の入浴。先日など、グダグダに疲れきって朝5時過ぎに入り、パンツを脱ぐために片足立ちをしたとたんクラクラと尻もちをついた。湯に浸かったとたんに意識が遠のき、肩は凝っていたけれど、このままでは溺死する…と早々に上がったものだ。


逃避行を試みても、DMやら、プライベートな請求書の山、クリスマスカードに喪中のお知らせなど時候の束を整理したり、部屋を片付けたりとそれなりにやることは山積みで、オトナは、生きるための些事から完全に逃げ切れることはできない。

優先順位は、休養よりも、支払い義務と世間の義理。


そんなこんなで義理を果たしながらも、HDに録りためて見る暇のなかった『のだめカンタービレ』のレッスン#8と#9を続けて見る。ココロが弱虫になっているからか、モーツァルト“オーボエ協奏曲”にココロが浮き立ち、ブラームスの“交響曲第1番”で、客席ののだめとともに号泣してしまった。

絶望から希望へ、そして歓喜の歌へ。

ホントに、ブラボー♪

オトナにしては、至極単純。

なんだか、逃げてちゃイケナイ気分になってきた。


前向きになったところで、いま、この時間から月曜朝イチまでに、と約束をした仕事にようやく取りかかる。

逃避行のツケは、確実に回ってくる。

でも、樋口有介描くところの楽観的な女運とイイ女たちの効用、そして、のだめたちの気の抜けたひた向きさに、来週への活力が復活している。

仕事も、プライベートも、負けるもんか。

みんな、ボクはもう少しがんばるからね。と、性懲りもなく自分に向けて宣言をする。


※写真は記事と無関係です。足はボクの生足だけど。。